『仙台文学館ニュース』45号に関する訂正とお詫び
『仙台文学館ニュース』45号(2023年8月発行)に掲載した「佐伯一麦 北根ダイアローグ2023~佐藤厚志と語る(抄録)」の内容の一部に誤りがありました。
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「T.S.エリオットの『荒地』という詩があって、東北学院大の植松靖夫先生(佐藤さんの恩師)が、多分この『荒地の家族』の「荒地」はここから来てるんじゃないかとおっしゃっていた。」
佐伯館長のこの発言の部分について、植松先生から事実と違うというご指摘がありました。
植松先生は、2023年4月15日(土)に東北学院大学で行われた佐藤厚志氏の芥川賞受賞記念トークイベントでは、下記の様なお話をされています。
「佐藤厚志が意図したかどうかは関係なく、「荒地」ということばを作品の題名に使うことで、『荒地の家族』はT. S. エリオットの詩の世界と重なり、自動的に英文学さらにヨーロッパ文学・世界文学の世界の中に組み込まれて、「荒地」はT. S. エリオットの詩の世界と重なり、さらにその背後にあるアーサー王伝説・聖杯伝説の世界ともつながり、単に宮城県の一地域を舞台にする物語ではなく、ヨーロッパ文学のDNAを受け継ぐ「死と再生」さらに「生と再生」の物語として作品に広い視野と厚みが加わる」
当館での「佐伯一麦 北根ダイアローグ2023~佐藤厚志と語る」の際の、佐伯館長のタイトルについての発言は、この4月15日のトークイベントを聞いたうえでの発言でした。ただ、対談の抄録を当館がまとめる際に、短絡的なものとなり、結果的に植松先生の発言の意図とも、佐伯館長の意図とも違う、誤った内容となってしまいました。
植松先生には大変ご迷惑をおかけいたしました。
訂正してお詫び申し上げます。