仙台文学館

ことばの
杜を
あるこう

2023.12.9(土)
病のごと 思郷のこころ湧く日なり 目にあをぞらの煙かなしも/石川啄木

ライブ文学館Vol.20『ブラザー軒』の詩人 菅原克己の詩を歌う 

 

チラシ 表 PDF             チラシ 裏 PDF 

東一番丁、ブラザー軒。
たなばたの夜。
キラキラ波うつ
硝子簾の向うの闇に。
(菅原克己「ブラザー軒」より)

かつて仙台にあったレストランをモチーフに描かれた詩『ブラザー軒』は、宮城県亘理町出身の詩人・菅原克己の作品です。この詩に曲をつけて歌ったのがフォークシンガー高田渡でした。高田亡きあと、かつて音楽活動を共にしたミュージシャンの佐久間順平が歌い継ぎ、また菅原のほかの詩にも曲をつけ歌っています。仙台の街の中で文学と出会う「ライブ文学館」Vol.20では、菅原克己の詩の世界をお届けします。前半で、歌、朗読、音楽で作品世界を堪能していただき、後半では、ミュージシャン、詩人、菅原の作品刊行に携わった編集者に、それぞれの立場から菅原克己の魅力を語っていただきます。

菅原克己(すがわらかつみ)1911—1988
宮城県亘理町出身。詩人。父親の逝去をきっかけに、13歳で上京。豊島師範学校、日本美術学校をそれぞれ退学。16歳の頃、室生犀星『愛の詩集』を読み、影響を受け、その後、自らも詩作を始める。日本共産党機関紙『赤旗』のプリンターや商業図案の仕事に携わりながら詩作を行い、その後、新日本文学会の中心メンバーのひとりとして活動した。1951年、処女詩集『手』を刊行。詩集に『日の底』『陽の扉』『遠くと近くで』『叔父さんの魔法』『定本 菅原克己詩集』『夏の話』『日々の言づけ』『一つの机』 小説・エッセイ集『遠い城』 エッセイ集『詩の鉛筆手帖—詩の好きな若いひとたちに』 没後の2003年に『菅原克己全詩集』(西田書店)が刊行された。

日時 2024(令和6)年3月2日(土)14:00開演(13:30開場)

会場
 日立システムズホール仙台(仙台市青年文化センター)シアターホール(仙台市青葉区旭ヶ丘3-27-5)

入場料
(全席指定)2,600円(当日2,800円)


前売り開始日 
12月8日(金)

※「仙台市市民文化事業団友の会」「仙台文学館友の会」会員は、前売り券のみ2,300円。
※未就学児のご入場はご遠慮ください。

プレイガイド
*「仙台市市民文化事業団友の会」「仙台文学館友の会」会員は、日立システムズホール仙台、仙台文学館で、電話予約と友の会割引が可能です。
◆藤崎 ◆仙台三越 ◆仙台文学館 022-271-3020 ◆日立システムズホール仙台<仙台市青年文化センター>1階事務室 022-727-1875
チケットぴあ【Pコード/255-199】 ローチケ.com【Lコード/21419】

主催/公益財団法人仙台市市民文化事業団 
企画・構成/仙台文学館 
助成/文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等活性化・ネットワーク強化事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会


【第1部】菅原克己の詩の世界

佐久間順平(歌、ギター、バイオリン) 榊原光裕(ピアノ) 白鳥英一(朗読)

【第2部】トーク
佐久間順平(ミュージシャン)×アーサー・ビナード(詩人)×日高徳迪(編集者)

<出演者>
佐久間 順平(さくまじゅんぺい)
ミュージシャン/歌、ギター、バイオリン
神奈川県逗子市生まれ。作編曲家として、テレビ、ラジオ、映画、CMなどの音楽を制作。ギター、バイオリンなど弦楽器に堪能なミュージシャンとして、南こうせつ、さとう宗幸、小室等、李政美などのステージ及びスタジオ録音におけるサポート。国内外で数多くの映画賞に輝いた小林政広の作品の多くにおいて、音楽監督を担当。またソロシンガーとして、フォークデュオ「林亭」の一員として演奏活動を行っている。菅原克己をしのぶ「げんげ忌」への出演をきっかけに、菅原の詩を歌ったアルバム「美しい夏」を制作。CDに「最初の花」「あ・り・が・と・う・の歌」「世界は愛で出来ている」などがある。

榊原 光裕(さかきばらみつひろ)
ピアニスト/ピアノ
宮城県仙台市生まれ。仙台一高、東北大学工学部、バークリー音楽大学卒業。1996年、宮城県芸術選奨新人賞受賞。作曲家としての作品は、JR仙台駅発車音楽など。1991年スタートの「定禅寺ストリートジャズフェスティバル」などの企画、プロデュース、音楽監督も。1990年から宮城教育大学など各大学にて、またさまざまな講座の講師をつとめている。ピアニストとしてはHappy Tocoでの演奏活動を行うほか、朗読に音楽を添えるステージなども行っている。

アーサー・ビナード(Arthur Binard)
詩人
米国ミシガン州生まれ。コルゲート大学で英米文学を学び、卒業と同時に来日、日本語での詩作を始める。詩人、翻訳家として幅広く活躍。菅原克己の詩の英訳を続けており、菅原をしのぶ「げんげ忌」では、これまでに数回講演を行った。2001年『釣り上げては』で中原中也賞、05年『日本語ぽこりぽこり』で講談社エッセイ賞、18年『ドームがたり』(スズキコージ共著)で日本絵本賞大賞など、数々の賞を受賞。詩集に『ゴミの日』、絵本に『わたしの森に』、エッセイ集に『空からきた魚』など。広島平和賞受賞。

日高 徳迪(ひだかのりみち)
茨城県北茨城市生まれ。2022年西田書店代表取締役を退任し、現在同社相談役。『菅原克己詩集一つの机』『遠い城―ある時代と人の思い出のために』(復刻)『菅原克己全詩集』『陽気な引っ越し―菅原克己のちいさな詩集』の刊行に携わる。

白鳥 英一(しらとりえいいち)
俳優・ナレーター・劇団鳥や主人/朗読
宮城県仙台市生まれ。1989年劇団I.Q150入団。11年間所属。2011年「鳥屋」(後に「劇団鳥や」)発足。年2回の演劇公演や小学校へのアウトリーチ活動、客演、講師、ナレーター等も。作・演出時は芦口十三(あしのくちじゅうぞう)と名乗る。令和元年度宮城県芸術選奨受賞。

会場と交通のご案内
日立システムズホール仙台(仙台市青年文化センター)シアターホール
〒981-0904 仙台市青葉区旭ヶ丘3-27-5 Tel 022-276-2110
仙台市市営地下鉄「旭ヶ丘駅」下車 東1番出口より徒歩3分

お問い合せ 仙台文学館〒981-0902 仙台市青葉区北根2-7-1 Tel 022-271-3020